老齢基礎年金の繰り下げについて

１．老齢基礎年金の繰り下げ受給とは？
老齢基礎年金は、原則として65歳から受け取ることができます。しかし、希望すれば66歳以降75歳までの間で、受け取り開始を遅らせることができます。これを「繰り下げ受給」といいます。

２．繰り下げ受給のメリット
（１）年金額が増える
繰り下げ受給をすると、年金の受給開始を遅らせた期間に応じて、年金額が増額されます。増額率は、1ヶ月遅らせるごとに0.7％で、最大84％まで増やすことができます。
（２）長生きするほどお得
年金は生涯受け取ることができるため、長生きすればするほど、繰り下げ受給によって増えた年金を長く受け取ることができ、お得になります。

３．繰り下げ受給のデメリット
（１）受給開始が遅れる
年金の受け取り開始が遅れるため、その間は年金収入がありません。
（２）早く亡くなると損になる可能性
年金は生涯受け取れますが、早く亡くなってしまうと、繰り下げ受給によって増えた年金を受け取る期間が短くなり、損になる可能性があります。

４．繰り下げ受給の注意点
（１）繰り下げできる期間
繰り下げできる期間は、66歳から75歳までの間です。
（２）増額率
増額率は、繰り下げた期間に応じて計算されます。
（３）手続き
繰り下げ受給を希望する場合は、年金事務所等で手続きが必要です。
（４）老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げ可能
老齢基礎年金と老齢厚生年金は、それぞれ繰り下げ時期を選択することができます。

５．まとめ
老齢基礎年金の繰り下げ受給は、年金額を増やせるメリットがありますが、受給開始が遅れるなどのデメリットもあります。自身の状況に合わせて、慎重に検討することが大切です。