社労士試験講座ポイント解説

雇用保険法⑤

基本手当の日額について

今回は基本手当の日額について解説します。

(1)基本手当算定の流れ

基本手当の額は以下の流れで計算します。

①賃金日額を計算する

②①の金額に上限額・下限額の規程を適用する

③②に給付率を乗じる


(2)賃金日額の算定

賃金日額の算定は次の通りです。

①賃金が月給制の場合
賃金日額=離職前6ヶ月間の賃金総額÷180日

②賃金が時給制・日給制・出来高制などの場合
賃金日額=離職前6ヶ月間の賃金総額÷離職前6ヶ月間の総労働日数


(3)賃金日額の下限額と上限額

①賃金日額の下限額
賃金日額の下限額は一律2,577円です。

②賃金日額の上限額は離職日の年齢に応じて次の通りです。
・30歳未満→13,520円
・30歳以上45歳未満→15,020円
・45歳以上60歳未満→16,530円
・60歳以上65歳未満→15,770円


(4)基本手当の日額

基本手当の日額は、下限額・上限額適用後の賃金日額に45%〜80%(60歳以上65歳未満は40%〜65%)の給付率を乗じて計算します。


(5)基本手当の減額

基本手当は、自己の労働で収入を得た日があるときは、その日について次の計算で算出した額が不支給となります。

不支給額=1日分の収入額−1,296円−賃金日額の80%


(本日のポイントまとめ)

・基本手当は賃金日額の40%〜80%で計算される

・賃金日額は離職前6ヶ月間の平均日額

・賃金日額には下限額は約2,500円、上限額は年齢によって定められている。

・自己の労働等で収入がある日は基本手当が減額される場合がある

2022/1/31