確定給付企業年金について
(1)確定給付企業年金とは
確定給付企業年金とは、事業主が従業員と給付の内容をあらかじめ約束し、高齢期において従業員がその内容に基づいた給付を受けることができる企業年金制度です。年金資産は一括して運用され、運用のリスクは企業が負います。
(2)年金の種類
①規約型企業年金
労使合意の年金規約に基づき、事業主が外部機関と契約を結び、企業外で年金資産の管理・運用を行うタイプの企業年金です。
②基金型企業年金
事業主とは別法人の企業年金基金を設立し、基金が年金資産の管理・運用を行うタイプの企業年金です。
(3)実施要件
企業が確定給付企業年金を実施するには、年金の種類にお応じて次の要件を満たす必要があります。
①規約型企業年金→労働者の同意+規約の作成+厚生労働大臣の承認
②基金型企業年金→労働者の同意+規約の作成+厚生労働大臣の認可
(4)加入者・掛金
確定給付企業年金の加入者は、実施企業に使用されている厚生年金被保険者です。年金の掛金は原則、事業主が負担しますが、規約で定めることにより加入者も一部負担することができます。
(5)給付内容
①老齢給付金 ②障害給付金 ③死亡一時金 ④脱退一時金※
※個人別管理資産15,000円以下で資格喪失後6ヶ月以内に限る
(本日のポイントまとめ)
・年金の種類には「規約型」と「基金型」がある
・規約型は大臣の「承認」、基金型は「認可」が必要
・給付内容は「老齢」「障害」「死亡一時」「脱退一時」がある