社労士試験講座ポイント解説

労働安全衛生法⑱

元方安全衛生管理者とは

(1)元方安全衛生管理者とは

元方安全衛生管理者とは、建設業の現場において、統括安全衛生責任者のもと、技術的な事項を管理する者をいいます。

(2)職務

元方安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者が行う事項のうち、技術的・具体的事項の管理
を行います。具体的には統括安全衛生者の指揮の下で以下の事項などを管理します。

①協議組織の設置や運営
②業間の連絡や調整
③業場所の巡視
④関係請負人が請け負う労働者の安全衛生教育に関する指導や援助
⑤その他労働災害防止のための事項

(3)選任

元方安全衛生管理者は、建設業を営む特定元方事業者が選任します。

(4)専属・資格

元方安全衛生管理者は、その事業場に専属の者で、以下のいずれかの資格を有する者を選任しなければなりません。

①理科系の大学等を卒業した者で、3年以上の実務経験がある者
②理科系の高校等を卒業した者で、5年以上の実務経験がある者
③上記以外で厚生労働大臣が定める者

(5)報告

特定元方事業者は、作業開始後、遅滞なく元方安全衛生管理者を選任し、労働基準監督署に報告しなければなりません。

(本日のポイントまとめ)
・元方安全衛生管理者は統括安全衛生責任者のサポート役
・特定者方事業者(建設業・造船業)のうち建設業の現場で選任が必要
・資格は大卒+実務3年または高卒+実務5年
・選任したら労働基準監督署へ報告

2022/7/4